冬の朝、ペダルが重い
木曜。出勤前に、少しだけ乗った。
十二月に入ってから、朝の空気が刺さる。指先は、走り出して五分で感覚がなくなる。グローブは、秋用のままだった。買い替えを先延ばしにしていた報いだと思う。
行き先は、小峰社の前を回る、いつもの三キロ。短いが、信号が少なくて走りやすい。鳥居の前で、掃除をしている人が見えた。こっちはペダルを回すだけで、向こうは朝から働いている。ちょっと負けた気がした。
転職してから、平日に走れる時間は減った。前の職場より少し遅く始まる分、朝は余裕があるはずなのに、結局、布団から出られない。環境が変わっても、自分は変わらない。そこはある意味、安定している。
部屋に戻って、チェーンに油を差した。冬は、この作業が楽しくなる。玄関先に置いたままのロードバイクが、少し冷えていた。次の休みは、厚手のグローブを買いに行く。たぶん。
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