二十八歳、好きな曲は結局中学の頃から変わらない
在宅勤務の日は、午前中ずっとイヤホンをつけている。会社にいるときは周りの音があるので、あまり聴かない。家だと静かすぎて、逆に落ち着かない。
今日は月曜で、在宅の日だった。朝からメールと納期の調整をして、昼前に集中が切れた。そこで何となく、中学の頃によく聴いていたバンドの曲を流した。
聴いた瞬間に、当時の教室の匂いまで思い出した。これは困る。仕事中に、十四歳に戻っている場合ではない。ただ、メールの返信は、いつもより速かった。曲のテンポに引っ張られたらしい。単純だ。
新しい曲も、一応は聴く。ロードバイクで走るときは、配信サービスのおすすめ任せだ。悪くはないが、あとで残るのは、だいたい昔の曲のほうだ。結局、好きな曲は、あまり更新されていない。
それでいいか、と思っている。更新しなくても困らない好みがあるのは、たぶん楽なほうだ。夕方、仕事を終えてからも、同じ曲をもう一周聴いた。
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