考察に書くことが、ない
実験レポートの提出が、水曜の昼。いま月曜の夜。
測定は終わっている。グラフも描いた。誤差の計算もした。残っているのは考察だけ。ここが一番進まない。
理論値と実測値が、二割ずれた。教科書には「ほぼ一致する」と書いてある。ほぼ、とは何割までのことなのか。ずれた原因は、たぶん自分の読み取りの雑さ。ただ、それをそのまま書くわけにもいかない。「測定者の技量不足」で単位がもらえるなら、苦労はない。
仕方ないので、空気抵抗、器具の個体差、室温、と、それっぽい要因を並べる。並べながら、どれも検証していないと気づく。検証していない原因を三つ書いて、考察と呼ぶ。これでいいのか、理工系。
同じ班の人は、もう書き終えたらしい。早い。写させてくれとは、言わない。言えない、のほうが近い。
バイトで高校生には「理由を自分の言葉で書け」と教えている。ブーメランが、きれいに戻ってきた。刺さる位置まで正確。
今夜は三行だけ書いて、寝る。
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