小雨の朝、桜つつみまで
今朝は霧雨で、五時過ぎに起きて窓をのぞいたら、庭の梅がしっとり濡れていました。福は雨が苦手なくせに、散歩の支度をする音だけは聞きつけて、もう玄関で待っています。やれやれ、十二歳になっても元気なこと。
合羽を着せて、わたしは帽子の上からフードをかぶって、桜つつみの土手まで。道がぬかるんでいて、右膝がちょっと心配でしたが、人工関節も慣れたもので、杖はなしでゆっくり歩きました。左のほうがときどき痛むんですよね。ほんとに、膝は両方そろって文句を言いたいらしいです。
土手の桜はまだ硬い芽で、川の水が昨日の雨でふくらんでいました。福は草の匂いをひとつひとつ確かめるので、なかなか進みません。前を歩く福のお尻が少し左右にゆれていて、この頃は歩くのがゆっくりになったかしらね。急かさないで、わたしもそのあとをついていきます。
帰ってきて足を拭いたら、タオルが泥だらけ。福は知らん顔で、ストーブの前にごろり。わたしは熱いお茶を一杯いただきました。まあね、こういう朝がいちばんありがたいです。
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