光の道ができるまで
今日は、お寺の本堂の拭き掃除をしました。昨日までの雨で板の間がほんのり湿っていて、くもりの空から日もあまり差さず、足袋の底がひんやりとするような朝でした。
雑巾はかたく絞るのが肝心で、水気が多いと板に染みてかえって黒ずむのだと、坊守さんに教わりました。それからは手の力をぐっと入れて絞るようにしているのですが、冷え性の指には、この季節の水がなかなか応えます。
拭きながら気づいたのは、よく人が通る場所ほど板がつやつやしていることでした。お参りの人が歩く道すじが、そのまま光の道になっているのです。毎日だれかが通って、毎日だれかが拭いて、そのささやかな積み重ねが艶になるのですね。
ところで「雑巾」の「巾」は、もともと布を意味する字だそうです。調べてみたら、「雑」はいろいろな布の端切れを寄せ集めて使うところから来ているとか。なるほど、古い浴衣をほどいて縫うというのも、ごく自然な話でした。
帰りに近所の鍛冶屋商店で、新しい晒しを一反ぶん買いました。来週は、これで雑巾を縫ってみます。
膝は少し痛みましたが、板の間はきれいになりました。
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