傘立てが長い傘でいっぱいになる頃
朝の雨が、玄関の石畳をずっと濡らしています。連休の中日ですが、旅館は休みなしです。わたしは今日は休みをもらって、家でこれを書いています。
フロントにいると、季節はお客さんの足もとから変わっていくのがわかります。八月は、サンダルと日傘。九月に入ると、傘立てに長い傘が増えて、羽織りものを持つ人が出てくる。今週は、チェックインのとき「ここは夜、涼しかですね」と言われることが多かったです。ほんなこつ、その通りで、館内のスリッパも、素足よりくつ下の人が目につきました。
さて、わたしの方は、冷え性なので足もとが先に秋になります。立ち仕事でむくんだ足に、夕方のくつ下がきつか。ばってん、朝の廊下の空気が少し澄んできて、玄関を開ける時間が好きになりました。去年の今ごろ、カウンターの花を菊に替えるのを一日忘れて、先輩に「もう秋ばい」と笑われたのを思い出します。
雨の音を聞きながら、傘立てをぼんやり思い浮かべています。まぁ、よかたい。
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