むぎが、胸の上に乗ってきた夜
昨夜も、布団に入ってから二時間ほど眠れませんでした。天井を見ているうちに、仕事の段取りが頭の中で勝手に始まるんですよ。見積もり、納期、来週の電話。止めようとするほど、続きます。
そこへ、足もとで寝ていたむぎがのそのそ上がってきて、胸の上に座りました。体重は四・五キロほどなので、けっこうな重さです。しばらくすると、喉を鳴らし始めました。ごろごろという低い音を聞いているうちに、羊の代わりに、その間隔を数えていました。考えごとの置き場所が、猫に変わっただけなんですね。それでも、気づいたら朝でした。
余談ですが、猫が喉を鳴らす音には、人の気持ちを落ち着かせる周波数があるという話を、どこかで読みました。出典は忘れました(調べ直すと、また脱線しそうなので、今日は見送ります)。本当かどうかは別として、たしかに効いた夜は、あります。
今日は霧雨で、窓の外が白っぽい一日でした。むぎは、ぼくが机で書類や本を広げると、決まってその上に座ります。迷惑だと思っていた時期もありましたが、最近は、乗られているあいだは手を止めて、紅茶を淹れることにしています。まあ、これも勉強のうちです。
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