測定器の前で、手を止める
今日は雨でした。早番で、いつもどおり七時半から。
四月から検査班のリーダー補佐になって、新しく入った人に測定器の使い方を教えています。ノギスの当て方、記録の付け方。わたしが教わったときは、先輩の手元をだまって見ているだけだったんです。なので、最初はどう話せばいいのか、ちょっとだけ迷いました。
今日は、部品を測る前に「まず、わたしがやってみますね」と一回だけ見てもらいました。そのあと、手を止めて、交代。口は出さないで、待つ。これがなかなか難しいんです。指先がうずうずします。でも自分で測った数字のほうが、きっと残るんだなぁ。
書道の稽古と、ちょっと似ているかな。先生はお手本を書いて、あとは「はい、どうぞ」と言うだけです。昼休み、同僚のたえさんと北森さまの話をしながらお弁当を食べました。母の漬物は、今日も茶色いです。
帰りの車で、雨の音を聞きながらピアノの曲を一枚ぜんぶ聴けました。教えるって、待つことでもあるのかな。まぁ、いいか。
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