雪の朝、海までの四十分
今朝は五時半に起きたが、窓の外が妙に明るいので何事かと思ったら雪であった。ここ三日は降ったりやんだりが続いとって、きのうの積雪は庭の南天がすっかり隠れるほどだった。
仏壇に手を合わせて朝ごはんを済ませてから、いつもどおり散歩に出た。長靴にして正解やった。道は踏み固められているものの、ところどころ凍っとるさかい、膝の弱いわたしは歩幅を小さくして一歩ずつ進む。ふだんは三十分で歩く海までの道に、今朝は四十分かかった。気温は二度ほどあって、風がないぶん思ったほど寒くはない。
港の手前では、近所の人が屋根の雪を下ろしておられた。マスクの上から白い息が出ているのが見えたので、会釈だけして通りすぎる。まぁ、挨拶にも距離を置かねばならん年になったのは、難儀やなぁ。
帰り道に軒先のつららを数えてみたら、ひとつの家で十四本あって、長いものはわたしの腕ほどもあった。数えるのは昔からの癖で、妻には「また数えとる」と笑われたものだが、今年はその声が聞こえないまま年の暮れを迎えることになる。
今日の一語は nieve(雪)。ちょっと調べてみたところ、スペイン語では雪が「降る」というより、「落ちる」に近い動詞で言い表されることもあるらしい。なるほど、そういうことか。ぼちぼちや。
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