バーナーの青い火が、ひとつだけ小さかった
水曜。朝6時、店に着いた。くもり。風、あまりなし。歩くにはちょうどええ朝や。
いつもは寸胴の火、ちらっと見るだけ。でも今日は、ガスの火のむらが気になった。青い炎、ひとつだけ小さい。バーナーの穴に、ススがつまっとったみたいや。
針で、ひとつずつ掃除。10分くらいかかった。火をつけ直したら、全部そろった。きれいな青い輪や。しばらく、見とった。すごいうれしかった。
見習いのころ、スープの火の番を任された日のこと、思い出した。火が強いと、スープが濁る。弱いと、味がぼんやり。毎日、同じ火にするのが、いちばんむずかしい。左腕のやけどの跡を見ると、いまも背すじがのびる。
掃除で、仕込みが10分遅れた。ちょっと焦った(笑)。まあ、スープはいつもどおり、ええ顔で炊けた。昼から、お客さんに出す。
夜、うちの猫にこの話をした。あくびされた。やっぱ、そうなるわ。
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