部室の水槽は、結局どうなったか
科学部を引退して、半年以上たちました。去年の6月、最後の活動日に部室を片づけて、白衣を持ち帰りました。部員は12人で、私の学年は4人でした。
最後に困ったのが、部室の隅に置いてあった30cm水槽です。入っていたのは、私が持ち込んだ和金が1匹と、水草が少し。後輩に任せる話もありましたが、水換えの手順を紙1枚にまとめて、そのまま置いてきました。手順は7つで、いちばん上に「水温計を先に見る」と書きました。当たり前のことほど、抜けやすいからです。
今日は、その後輩に会いました。近所の白蓮池公園を犬のモカと歩いていたら、ベンチで本を読んでいたのです。水槽はまだ生きていて、和金も元気だと聞きました。体長は私が置いてきたときより、2cmほど伸びたそうです。紙は少し汚れていたけれど、手順は変わっていないとのことでした。
引退して減ったのは、放課後の時間だけではありません。実験の結果を、黙って見比べる相手が減りました。受験勉強の合間に、家の60cm水槽の水温を測るのが、いまの実験みたいなものです。今朝は水温が22.1℃で、昨日と同じでした。変わらないことを確かめるのも、記録のうちだと思っています。
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