最終巻を、あえて半分だけ読んだ夜
霧雨の降る火曜日、遅番の前に、長く追いかけてきたマンガの最終巻を読み終えました。と言いたいところですが、実は半分で止めています。
発売日に買ったのは、先週のことです。20年近く、新刊が出るたびに一冊ずつ買い足してきたシリーズで、棚の同じ段にずらりと背表紙が並んでいます。最終巻を開いたら、もう次の巻を待つ楽しみがなくなってしまう。そう思うと、なかなかページがめくれませんでした。まぁ、買ったものは読まなければ始まらないので、朝の静かな時間に、決心して開きました。
前半は、これまで張られてきた伏線が、ひとつずつ静かに回収されていきます。派手な戦いではなく、主人公が、昔の仲間と何気ない会話をする場面に、いちばん胸が詰まりました。何巻も前に出てきた小物が、ここで効いてくるとは思いませんでした。順番に読み返してきた人へのご褒美のようで、こつこつ追いかけてきてよかったと感じます。
残りの半分は、休みの日の朝に、コーヒーを淹れてから読むことにしました。夫には「まだ読んでないの」と不思議がられましたが、終わりを少し先に延ばすのも、楽しみ方のひとつだと思っています。今夜は、棚の一巻目の表紙をしばらく眺めてから、眠ることにします。
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